ごあいさつ

三代目 林家 菊丸

平成18年8月から、36名のお客様をお迎えして始まった

七本松落語会は、50回を超えました。

 

上方落語の発展に、このような地域寄席の存在が大きな影響を

与えていることは確かな事実であります。

過去の出演者をみても、後に名跡を襲名し大きく飛躍した人が

大勢おります。

 

七代目月亭文都、二代目桂南天、五代目桂文三、四代目桂米紫、

三代目桂春蝶、三代目桂歌之助…、

かく言う私もその一人でありまして、染弥から三代目菊丸となり、

落語家としてなんとか形になりましたのも、この七本松落語会が

研鑽の場となり、同世代の仲間と切磋琢磨できたからであります。

 

しかしながら、芸の道は長くて険しく、最近やっと落語のことが

少し分かり始めたところで、常に高座の後は一喜一憂いたしております。

これからは『面白くなったね』や『味が出てきたね』と、言っていただけますよう、

初心忘れず精進を重ねて参ります。

ですから、どうぞ引き続き長い目で応援くださいますよう、伏してお願い申し上げます。